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2017-03-30

第一回前橋フリマ出店してきました!

第一回文学フリマ前橋に参加してきました。
文フリ界の異端書店SKIN-POP BOOKsでございます。

文フリの遠征出店時はいつも思うのですが、今回も純文学寄りな雰囲気でした!
会場に到着して、設営するまでもなく何となく感じておりましたが、大衆小説側、しかもBL、その上「触手」なうちはかなり今回も異色な感じでした。
足を止めて下さった皆様にも「触手……?」と戸惑うお声が多く聞かれましたね。
久しぶりに純粋に一般がイメージするところの「触手」というものに対する反応を感じたところでございました。

一般的に「触手」で「エロ」となれば、もうヒロイン(うちはBLなんでヒーローですかね)が悪の触手に捕獲されて、ぐるぐる巻きで強引に服が破けちゃったりエロいことされたりと思いますよね!
心も引き裂くような凌辱に悲鳴も上がり絶望的な気持ちに……と、それを期待して足を止めていただいた男性方も多かったのですが、BLということでごめんなさいでした。

これらを期待していただいても、実はそれにお応えできるものは一冊もございません。

触手でありながら、触手ジャンルでもニッチな「純愛触手」……うちは人外恋愛小説を謳っておりますがあくまでも「恋愛」なのでございます。

「人間ではないモノとの恋愛は成立するのか?」

これが私の書く恋愛小説すべての軸だと自負しております。
マジョリティなイケメンやスパダリではなく、何か尖って違うものを持つものとの恋愛。
本来なら生理的に不快に思うような存在との恋愛。
そして、恋愛というものがどこに成り立つものなのか?

私の小説の登場人物は触手型地球外知的生命体で、普段は人間を模した「外装」と呼ばれる皮をかぶり、人間と同じように会話も生活も可能です。
が、本性は触手体。描写でも蛇玉のように触手が丸く固まっているとか、うねる触手が絡み合い柱のように立ち上がっているとか、一本一本が縄のようにからみついてくるとかモロ触手です。
特に最初の出会いは人間の姿であっても、彼らは必ず自分たちが人間ではないことを明かさないと恋愛関係にはなりません。

ご都合主義的な展開もありますが、あのうねうねする触手と恋に落ちます。

そういう意味では普通の恋愛小説だと思います。
出会った人と恋に落ちて結ばれる。それだけのお話です。
恋に落ちる相手が、触手だったり、生霊だったり、獣人だったり、獣だったり、人でなしだったりとなかなか共感の難しい相手でですが、それでも慈しむ気持ち愛する気持ちが持てると素晴らしいなと思うのです。

気持ち悪くない触手、凌辱のない恋愛。

そんな小説を綴っております。
いつか、「触手」というジャンルを見かけても、これって凌辱系ですか? 純愛系ですか? と尋ねられるようなジャンルになるといいなぁと思いつつ、これからも触手ラブでお送りしたいと思います。

創作と文学には、自分の望む世界を切り開く力があると信じています。
文学フリマに出店して、たくさんのご本を見るたびにそれを強く感じます。
例え、低俗で下世話なキーワードでも、そこには深い物語もあります。
そんな世界を作る物語の一柱を担えるようにと、また文学フリマに足を運びます。

文学フリマが他の同人誌系イベントと違うのは、読んでくださる皆様が求めるものと違うからと素通りするのではなく、求めているもの以外でも足を止めてくれる懐の深さだと思います。

そういう意味ではたくさんの方に足を止めていただいた文学フリマ前橋は、私の活動としても大成功だったと思うのです。
触手を好きになってくれなくてもいいので、そこには皆さんが思うのと違う世界があるかもしれないと思っていただけたら幸いです。
次は是非もっと興味を引いていただけるようなキーワードを引っ提げて出店したいと思います。

次回開催を切に望んで、締めくくりとさせていただきます。

皆様、お疲れ様でした!

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